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テレビが面白くなくなったというセリフを初めて見聞きしたのは、昭和の時代です。
それもタモリさんやビートたけしさんがまだまだフレッシュだったころ。1970年代でしょうかね。
その大意は、おおよそ以下のようなものです。
テレビをつくった破天荒な人々
そもそも初期のテレビ局そのものが今とはまったく違っていたということ。バンドマン崩れ、映画・興行関係のメインストリームから外れた人たち。一流企業・マスコミに就職できなかった遊び人など。
いわゆる当時のアウトサイダーを寄せ集めてスタートしたもんだろうと。
良く言えば、頭が良くてセンスがあって、
お育ちも結構なくせに、当時の社会になじめなかった人たち？
そんな彼らが知恵を絞って作るんだから面白い番組ができるんだと。
某NOWという雑誌にそんなようなことが書いてあったと思う。
その中であるべきテレビマン？の例として紹介されていたのが以下のようなお話。
まっ既にこの70年代の時点でも昔話ではあったのですがね。
宵越しの金は〜が通った時代の
某キー局のディレクターがスタッフ一同を引き連れロケハンと称して某県を訪れたそうです。
で、もちろん仕事もある程度は一所懸命に行いました。行いましたが、領収書の発行が難しい類の予算も使いまくったと。
そればかりか番頭格というか一緒に仕事した（遊んだ？）営業が、なかなかの御仁。
ご多分にもれず鷹揚というか、育ちの良すぎる性格で、その他の領収書もどこへやらと雲散霧消。
そうこうする間にやがて近づく決算期、このままではどうしたって経理には通らない。
電子印章なんて想像もつかなかったんだろうな
さて、ここからが腕の見せどころ。チームリーダーの指揮のもと、再発行可能なものについては手抜かりなくお願いに回る者。
内緒分の架空領収書を用紙レベルで計画する者。出入り業者にそれらしき印鑑・ゴム印を発注する者。
筆記具各種を吟味・検討する者、その他なんだかんだと、
みなさんいつものお仕事にもまして大活躍。
もちろんこの作業の間に発生した領収書関係はしっかり確保。
いわゆるプロジェクトXな快感
で、無事準備も整い、登場致しましたのは、メンバー中でもこの人ありと周囲も認めた愛想の良い人物。
通りがかる人をみれば、ちょっとあなたいらっしゃいなと手当たりしだいに手招き。次々と異なる筆致で領収書への記入を迫るは迫る。
もちろん、この件はご内密に、悪いようには致しませんとのフォローも抜かりなく。
さぁ上がった領収書は姑息にもそれ風の使用感を施して。これまた綿密に作りあげた日報らしきものと詳細合わせる手際の良さ。
こうして各人の知恵と努力により見事プロジェクトは最終関門、経理へと。！
達成感はあったはずだ そう間違いなく
結果は見事、オールクリアの大団円。
それどころか、いや抜かりなくと言うべきか。
手元には打ち上げの費用さえ潤沢に残され、みんなで楽しく遊び尽くしましたとさ。
めでたしめでたし。
最近はこういうテレビ屋さんがいなくなったと。
それが番組をつまらなくしている大きな要因ではないか。
そんな論調でしたね。
もちろん今では通用しないけど
で、思ったのが、
半世紀近くを経過した現在。
コンプライアンスという意味ではこの所業。どうみたってダメだろうの部類。
たちの悪い 僕の懐古趣味でしょうか？
それとも‥‥
フェイクニュースとかヤラセ報道と危機管理の際のプロジェクトとしての共犯意識。その“たくらむ”ことの楽しさなんかについて。
余力があったら近々書いてみますね。
※旧ブログの文章をph入で再掲載してみました。
